臙脂色

COLOR ENCYCLOPEDIA#AD3140
えんじいろ

臙脂色

Enji-iro

臙脂色(えんじいろ)は、黒みを含んだ深い紅色です。臙脂という赤色染料の名に由来し、鮮やかな赤より落ち着きがありながら、赤の強さをしっかり残す濃色として使われてきました。

HEX
#AD3140
RGB
173, 49, 64
HSL
352.7°, 55.9%, 43.5%
CMYK参考値
0.0%, 71.7%, 63.0%, 32.2%
マンセル値
4R 4/11

※ CMYKはICCプロファイルを使用しない一般的な参考換算値です。印刷条件によって値は異なります。

臙脂色の意味

臙脂色は、赤を基調に黒みやわずかな紫みを含ませた、深く落ち着いた紅色です。辞書では「臙脂で染めた濃い紅色」「黒みを帯びた赤色」などと説明されます。明るい朱色や緋色より暗く、茶色ほど黄みには寄らないため、重厚な赤として見えます。学校の制服、スポーツ用品、布地などで「えんじ」と呼ばれる色は幅があるため、色しるべでは代表値を一つの基準とし、ワインレッドやバーガンディ、真紅など近い濃赤色と比較して確認できるように扱います。

臙脂色の名前の由来

「臙脂」は、もともと赤色の染料・顔料を指す語です。日本大百科全書では、インドや西アジアに産するラックカイガラムシ類から得るラック・ダイが臙脂として説明され、日本では近世以後に中国から輸入されて生臙脂と呼ばれたとされます。一方、日本語では紅花由来の紅を臙脂と呼ぶ用法もあり、時代や資料によって染料名の範囲が揺れます。そのため臙脂色は「特定の一種類の染料だけで決まる色」と狭く定義するより、臙脂系の赤色料から連想される、黒みのある濃い紅色という色名として理解するのが安全です。

臙脂色の歴史

臙脂は中国・日本の古い文献に見える語で、赤色の染料や顔料を表してきました。日本大百科全書によると、近世日本で輸入された生臙脂は絵画や友禅の彩色などに使われ、動物性染料として扱われました。コトバンクの「臙脂色」では、黒みのある濃い紅色として近世以後の染色に用いられたと説明され、近代文学にも色名の用例が残ります。近代以降は天然染料そのものを指す語だけでなく、色の見た目を表す慣用色名として独立し、衣服や学生服、運動着、校章色などにも広く定着しました。現在は実際の染料が何であるかにかかわらず、深い赤の名称として使われる場面が多くなっています。

臙脂色と文化

臙脂色は、和服や染色、友禅などの伝統的な領域だけでなく、制服やスクールカラー、スポーツチームの色にもよく見られる濃赤色です。赤の華やかさを保ちながら明度を抑えられるため、格式や落ち着きを出したい場面で使いやすい特徴があります。また「えんじ」という短い呼び名は日常的にも定着しており、洋装や文具、バッグ、インテリアなどにも広がりました。歴史的には染料名と色名が重なって発達したため、素材の由来を意識する伝統色としての側面と、現代の実用品に使われる一般的な濃赤色の側面をあわせ持ちます。

臙脂色の印象・イメージ

臙脂色は、鮮やかな赤よりも静かで、重厚、成熟、端正といった印象をつくりやすい色です。黒みがあることで派手さが抑えられ、深い赤特有の温かさや存在感は残ります。白や生成りと合わせると古典的で明快に、紺やチャコールと合わせると落ち着いた配色になります。

臙脂色の使われ方

ファッションでは制服、ニット、ネクタイ、靴、バッグなどの差し色に向きます。Webやグラフィックでは見出し、ボタン、ブランドアクセントに使うと強さを出しつつ、純赤より落ち着いた印象にできます。広い背景に使う場合は暗さが強くなるため、文字色とのコントラストを確認し、淡いベージュや白と組み合わせると扱いやすくなります。

SOURCE COMPARISON

資料による色の違い

伝統色や歴史的な色名では、資料や規格によって代表色値が異なることがあります。色しるべでは確認済みの資料値を並べ、代表値との差をΔE00でも比較します。

資料HEXマンセル代表値との差
非公開: JIS慣用色名 公開対応表(マンセル値・RGB(16))
慣用色名一覧 No.11
#AD31404R 4/11ΔE00 0.00
COLOR DIFFERENCE

臙脂色と近い色を数値で比べる

下の「近い色一覧」とは役割を分け、ここでは近い3色について、明るさ・鮮やかさ・色相がどう違うかを比較します。

臙脂色
紅赤
紅赤との違い

明るさは近い、やや鮮やか、色相はかなり近い色です。

ΔE002.92明るさ差+0.002クロマ差+0.029色相差2.1°
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臙脂色
ルージュ
ルージュとの違い

やや暗い、やや鮮やか、色相はかなり近い色です。

ΔE004.03明るさ差-0.028クロマ差+0.022色相差2.8°
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臙脂色
カーマイン
カーマインとの違い

明るさは近い、やや鮮やか、色相はかなり近い色です。

ΔE004.08明るさ差+0.003クロマ差+0.044色相差1.4°
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SIMILAR COLORS

臙脂色に近い色

CIEDE2000による色差ΔE00を使い、色しるべの登録色から近い色を表示します。

JAPANESE COLORS

臙脂色に近い日本の伝統色

EXPLORE DIRECTION

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COLOR PALETTE

臙脂色を使った配色

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COLOR INDEX

臙脂色の分類

色系統
国・地域
規格・色体系
COLOR DATA

臙脂色の詳細な色彩データ

HEX#AD3140
RGB173, 49, 64
CMYK参考値0.0%, 71.7%, 63.0%, 32.2%
HSL352.7°, 55.9%, 43.5%
HSV352.74°, 71.68%, 67.84%
CIELABL* 40.3345 / a* 50.8562 / b* 20.8263
CIELChL* 40.3345 / C* 54.9553 / h 22.27°
OKLabL 0.505431 / a 0.151373 / b 0.050246
OKLChL 0.505431 / C 0.159494 / h 18.36°
相対輝度0.114510
白とのコントラスト6.38:1
黒とのコントラスト3.29:1
マンセル値4R 4/11
Lab・LChはsRGBからD65基準で算出しています。CMYKは印刷プロファイルを指定しない参考換算値です。

代表色値の出典・確認情報

該当箇所慣用色名一覧 No.11
色値確認日2026-09-08

マンセル値とRGB(16)を参照。HEXはJIS規格の公式HEXではなく、色しるべのWeb表示用代表値として採用。

この色についての補足

臙脂・紅・コチニール・ラックダイは歴史的な用法が複雑で、資料によって対象となる色料が異なります。臙脂色を特定の一染料だけに固定せず、各資料の文脈を確認してください。

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