セピア

COLOR ENCYCLOPEDIA#483C2C
せぴあ

セピア

Sepia

セピアは、イカ類の墨から作られた古い顔料に由来する、暗く赤みを帯びた黄褐色です。古写真を思わせる落ち着いた茶系の色として広く知られています。

HEX
#483C2C
RGB
72, 60, 44
HSL
34.3°, 24.1%, 22.8%
CMYK参考値
0.0%, 16.7%, 38.9%, 71.8%
マンセル値
10YR 2.5/2

※ CMYKはICCプロファイルを使用しない一般的な参考換算値です。印刷条件によって値は異なります。

セピアの意味

セピアは、深い茶色から黒褐色に近い色を表す色名で、JISの慣用色名では「ごく暗い赤みの黄」とされています。単純な茶色より赤みや黄みを含む複雑な暗色で、彩度が低いため柔らかく古びた印象を与えます。現代では写真加工の「セピア調」によって広く知られていますが、本来はイカ類が持つ墨を原料とした顔料の名称でした。そのため、色名には自然由来の画材と写真表現の二つの背景があります。

セピアの名前の由来

「sepia」はギリシア語でイカやコウイカ類を意味する語にさかのぼり、イカの墨から作った褐色顔料を指す言葉として使われました。墨を乾燥させて顔料化したものが絵画や描画に利用され、その独特の黒褐色が色名として独立しました。のちに人工顔料や印刷・写真の色調にも「セピア」という名称が広がり、現在では原料がイカ墨でなくても、赤みを含む暗い褐色全般を表す慣用的な名称として使われています。

セピアの歴史

イカ墨を利用した褐色顔料は古くから知られ、筆記や描画に使われてきました。近代になると写真技術の発達とともに、茶褐色の写真表現が「セピア」と強く結びつきます。写真のセピア調には、経年による変色だけでなく、銀画像を化学的に置き換えて色調と保存性を変えるセピアトーニングのような意図的な処理もあります。その結果、20世紀以降は「古い写真=セピア」という連想が一般化し、色名そのものが過去や記憶を表す比喩としても使われるようになりました。

セピアと文化

セピアは、美術、写真、映画、出版などで「時間の経過」を視覚化する色として定着しています。古い手紙、革、木材、古書、フィルム写真のような素材感と相性がよく、歴史ものやレトロな世界観の演出に頻繁に使われます。また、鮮やかな色を抑えて統一感を出す写真フィルターとしても知られています。単なる茶色ではなく、記憶や記録、ノスタルジーと結びついた文化的な意味を持つ点がセピアの特徴です。

セピアの印象・イメージ

落ち着き、郷愁、温かさ、古典的な雰囲気を与えやすい色です。彩度が低く暗めなので派手さを抑え、文章や写真を静かに見せたい場面に向きます。ベージュやアイボリーと合わせると古紙のような柔らかい印象になり、黒と合わせると重厚でアンティークな雰囲気、くすんだ青緑と合わせるとヴィンテージ感のある配色になります。

セピアの使われ方

写真加工、歴史・文化系のWebデザイン、古書やクラフト商品のパッケージ、カフェや雑貨店の内装、レザー製品、印刷物などで活用しやすい色です。全面に使うと画面が重くなりやすいため、背景を薄いベージュにして文字や罫線をセピアにするなど、濃淡を調整すると読みやすくなります。写真ではモノクロとは違う温度感を与える表現として使えます。

SOURCE COMPARISON

資料による色の違い

伝統色や歴史的な色名では、資料や規格によって代表色値が異なることがあります。色しるべでは確認済みの資料値を並べ、代表値との差をΔE00でも比較します。

資料HEXマンセル代表値との差
JIS慣用色名 公開対応表(マンセル値・RGB(16))
慣用色名一覧 No.195
#483C2C10YR 2.5/2ΔE00 0.00
COLOR DIFFERENCE

セピアと近い色を数値で比べる

下の「近い色一覧」とは役割を分け、ここでは近い3色について、明るさ・鮮やかさ・色相がどう違うかを比較します。

セピア
トープ
トープとの違い

明るさは近い、鮮やかさも近い、色相差は約16.5°、分類は灰・グレー系色です。

ΔE004.15明るさ差+0.005クロマ差-0.010色相差16.5°
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セピア
バーントアンバー
バーントアンバーとの違い

やや明るい、鮮やかさも近い、色相はかなり近い色です。

ΔE005.09明るさ差+0.041クロマ差+0.014色相差2.0°
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セピア
焦茶
焦茶との違い

やや明るい、鮮やかさも近い、色相差は約17.6°色です。

ΔE005.30明るさ差+0.041クロマ差0.000色相差17.6°
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SIMILAR COLORS

セピアに近い色

CIEDE2000による色差ΔE00を使い、色しるべの登録色から近い色を表示します。

JAPANESE COLORS

セピアに近い日本の伝統色

EXPLORE DIRECTION

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COLOR PALETTE

セピアを使った配色

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COLOR INDEX

セピアの分類

色系統
国・地域
規格・色体系
COLOR DATA

セピアの詳細な色彩データ

HEX#483C2C
RGB72, 60, 44
CMYK参考値0.0%, 16.7%, 38.9%, 71.8%
HSL34.3°, 24.1%, 22.8%
HSV34.29°, 38.89%, 28.24%
CIELABL* 26.1322 / a* 2.4771 / b* 11.8525
CIELChL* 26.1322 / C* 12.1086 / h 78.20°
OKLabL 0.364151 / a 0.008224 / b 0.029766
OKLChL 0.364151 / C 0.030881 / h 74.56°
相対輝度0.047913
白とのコントラスト10.72:1
黒とのコントラスト1.96:1
マンセル値10YR 2.5/2
Lab・LChはsRGBからD65基準で算出しています。CMYKは印刷プロファイルを指定しない参考換算値です。

代表色値の出典・確認情報

該当箇所慣用色名一覧 No.195
色値確認日2026-09-08

マンセル値とRGB(16)を参照。HEXはJIS規格の公式HEXではなく、色しるべのWeb表示用代表値として採用。

この色についての補足

「古写真はすべて自然にセピア色へ退色した」という意味ではありません。歴史的には意図的なセピア調色も行われており、色名の由来であるイカ墨顔料と写真のセピア表現は区別して理解すると正確です。

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