生成り

COLOR ENCYCLOPEDIA#EAE0D5
きなり

生成り

Kinari / Ecru

生成り(きなり)は、染色も漂白もしていない天然繊維の生地を思わせる、わずかに黄みや赤みを含んだ白です。純白とは異なる素材そのものの自然な色として親しまれます。

HEX
#EAE0D5
RGB
234, 224, 213
HSL
31.4°, 33.3%, 87.7%
CMYK参考値
0.0%, 4.3%, 9.0%, 8.2%
マンセル値
10YR 9/1

※ CMYKはICCプロファイルを使用しない一般的な参考換算値です。印刷条件によって値は異なります。

生成りの意味

生成りは、真っ白に漂白した白ではなく、木綿などの繊維が本来持つ黄みや赤みをわずかに残した白色です。コトバンクでは生成り色を「わずかに赤黄色を帯びた白色」、JISでは「赤みを帯びた黄みの白」と説明しています。アイボリーやクリーム色と近く見えますが、生成りは象牙や乳製品の色を模した名称ではなく、「加工して白くしていない布」という状態に由来する点が特徴です。素材や繊維の種類によって実際の色は変わるため、代表HEXは自然素材の幅広い色を一つに固定するものではありません。

生成りの名前の由来

「生成り」は、加工や仕上げを加えず、生地や糸が自然のままである状態を表す言葉です。色名としては、染めず、さらさず、漂白していない木綿などの布が持つ淡い黄白色から生まれました。「生成り色」は伝統染料の名前ではなく、素材を人工的に白く整えないこと自体を価値として見る比較的新しい色名です。コトバンクでは、自然志向が高まった1970年代に生成りの木綿シャツやジーンズが流行し、色名として広まったと説明されています。語源の中心は色材ではなく「生なり=手を加えない」という素材の状態です。

生成りの歴史

未漂白の繊維そのものは古くから存在しましたが、「生成り」を積極的な色名・ファッション価値として評価する流れは近代、とくに20世紀後半に強まりました。大量生産で均一な白布が一般化した後、あえて漂白しない木綿の素朴さや自然さが注目され、1970年代の自然志向の衣服などを通じて「生成り色」が広まりました。日本規格協会は近年、慣用色名の補足候補として生成色を挙げており、現代生活で十分に定着した色名であることが分かります。現在は木綿だけでなく、麻、紙、陶器、壁材などの自然な淡色を表す一般語としても使われています。

生成りと文化

生成りは、素材を漂白せずそのまま生かすという考え方と結びつき、自然志向、手仕事、エコロジー、民芸的なイメージを持つ色になりました。無印刷の紙、帆布、木綿、麻、陶土など「素材感を見せる」デザインで頻繁に使われます。真っ白ほど人工的に見えず、古典的な和の配色にも現代のミニマルデザインにも合わせやすいため、和洋を問わずベースカラーとして定着しています。 漂白した白とは異なる微妙な色むらも、自然素材らしさを伝える要素として肯定的に受け取られます。

生成りの印象・イメージ

生成りは、やわらかさ、温もり、素朴さ、安心感を出しやすい明るい色です。純白よりコントラストが穏やかで、長時間見る背景にも使いやすい印象があります。藍色や墨色と合わせると和の落ち着きが出て、カーキや茶色と合わせると自然素材を感じる配色になります。

生成りの使われ方

Webでは真っ白の代わりに背景色へ使うと、画面の眩しさを抑えた温かい印象を作れます。ファッションではシャツ、帆布バッグ、リネン、小物に、インテリアでは壁紙、カーテン、木製家具の背景に向きます。淡色なので文字は濃いグレーや黒を合わせ、十分なコントラストを確保してください。

SOURCE COMPARISON

資料による色の違い

伝統色や歴史的な色名では、資料や規格によって代表色値が異なることがあります。色しるべでは確認済みの資料値を並べ、代表値との差をΔE00でも比較します。

資料HEXマンセル代表値との差
JIS慣用色名 公開対応表(マンセル値・RGB(16))
慣用色名一覧 No.133
#EAE0D510YR 9/1ΔE00 0.00
COLOR DIFFERENCE

生成りと近い色を数値で比べる

下の「近い色一覧」とは役割を分け、ここでは近い3色について、明るさ・鮮やかさ・色相がどう違うかを比較します。

生成り
アイボリー
アイボリーとの違い

やや暗い、鮮やかさも近い、色相も近い、分類はベージュ・生成系色です。

ΔE004.60明るさ差-0.043クロマ差+0.010色相差9.2°
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生成り
Very Light Pink
Very Light Pinkとの違い

やや明るい、鮮やかさも近い、色相差は約40.4°、分類は白系色です。

ΔE006.48明るさ差+0.064クロマ差-0.006色相差40.4°
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生成り
亜麻色
亜麻色との違い

明るさは近い、やや鮮やか、色相差は約14.3°、分類はベージュ・生成系色です。

ΔE006.50明るさ差-0.019クロマ差+0.022色相差14.3°
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SIMILAR COLORS

生成りに近い色

CIEDE2000による色差ΔE00を使い、色しるべの登録色から近い色を表示します。

JAPANESE COLORS

生成りに近い日本の伝統色

EXPLORE DIRECTION

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COLOR PALETTE

生成りを使った配色

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COLOR INDEX

生成りの分類

トーン
国・地域
規格・色体系
COLOR DATA

生成りの詳細な色彩データ

HEX#EAE0D5
RGB234, 224, 213
CMYK参考値0.0%, 4.3%, 9.0%, 8.2%
HSL31.4°, 33.3%, 87.7%
HSV31.43°, 8.97%, 91.76%
CIELABL* 89.6773 / a* 1.5426 / b* 6.5931
CIELChL* 89.6773 / C* 6.7712 / h 76.83°
OKLabL 0.911618 / a 0.006230 / b 0.017332
OKLChL 0.911618 / C 0.018418 / h 70.23°
相対輝度0.756078
白とのコントラスト1.30:1
黒とのコントラスト16.12:1
マンセル値10YR 9/1
Lab・LChはsRGBからD65基準で算出しています。CMYKは印刷プロファイルを指定しない参考換算値です。

代表色値の出典・確認情報

該当箇所慣用色名一覧 No.133
色値確認日2026-09-08

マンセル値とRGB(16)を参照。HEXはJIS規格の公式HEXではなく、色しるべのWeb表示用代表値として採用。

この色についての補足

生成りの実物色は繊維・漂白状態・経年で変わります。アイボリー、エクリュ、クリーム色と近いものの、由来の違う色名として比較してください。

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