演色性とは?CRI・Raと照明で色が変わる理由に関係する色を使ったアイキャッチ

演色性とは?CRI・Raと照明で色が変わる理由

演色性とは、照明によって物体の色がどの程度自然・忠実に見えるかを表す考え方です。CRI・Ra・特殊演色評価数Riの意味、Ra100の意味、色温度との違い、LED選びの注意点を解説します。

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色の見え方・科学

はじめて読む方へ|まず知っておきたい基本

演色性とは、照明によって物体の色がどの程度自然・忠実に見えるかを表す考え方です。CRI・Ra・特殊演色評価数Riの意味、Ra100の意味、色温度との違い、LED選びの注意点を解説します。

演色性とは、照明で物を照らしたときに、その物の色が基準となる光の下と比べてどのように見えるかを評価する考え方です。

照明でよく見かけるCRI(Colour Rendering Index)やRaは、演色性を数値化する代表的な指標です。

演色性とは?

CIE(国際照明委員会)はCRIを、試験光源で照らした物体の色が、基準光源で照らしたときの色とどの程度一致するかを表す尺度として定義しています。

つまり「照明そのものが何色に見えるか」ではなく、その照明の下で物の色がどう見えるかを評価する指標です。

CRIとは?

CRIはColour Rendering Indexの略です。日本語では演色評価数と呼ばれます。

一般照明では「Ra」という数値がよく使われます。RaはCIE 1974一般演色評価数で、指定された8種類の試験色の特殊演色評価数を平均した値です。

Raとは?

Raは、複数の試験色を基準光源と試験光源で照らしたときの色のずれをもとに算出される一般演色評価数です。

一般にRaが高いほど、基準光源に近い色の見え方をする傾向があります。

Ra100なら「最高にきれいな色」に見える?

Ra100は、評価方法上、基準光源との色のずれが非常に小さい状態を示します。しかし「誰にとっても最も美しく鮮やかに見える」という意味ではありません。

CIE自身も、CRIは色の忠実度を評価する指標であり、色の鮮やかさや好ましさなど、色品質のすべてを表すものではないと指摘しています。

特殊演色評価数Riとは?

CIEでは、個別の試験色について特殊演色評価数Riを定義しています。Raはそのうち指定された8色の平均です。

そのため、Raが同程度の照明でも、特定の赤・肌色・青などの再現性が同じとは限りません。用途によってはRaだけでなく個別の演色特性を見る必要があります。

演色性と色温度は違う

色温度は、光そのものが黄み寄りか白っぽいか青み寄りかを表す指標です。一方、演色性はその光の下で物の色がどう見えるかを評価します。

  • 色温度:光の見た目の色
  • 演色性:その光で照らされた物体色の見え方

3000Kでも高演色の照明はありますし、5000Kでも演色性が低い光源はありえます。

なぜ照明で服や料理の色が変わって見える?

光源ごとに、含まれる波長の分布が異なるためです。物体は入射した光の一部を反射し、その反射光を人が色として見ます。

ある波長成分が少ない照明では、その成分を強く反射する物体も本来の色を十分に見せられません。そのため、服・肌・料理・絵画などの見え方が照明によって変わります。

LEDではRaだけ見ればいい?

Raは現在も広く使われていますが、CIEはLEDなど固体照明の普及に伴い、CRIには限界があると説明しています。

CIE 224:2017では、色の忠実度をより正確に評価するためのCIE 2017 Colour Fidelity Indexが示されています。つまり、現代の照明評価ではRaだけで色品質のすべてを判断できるわけではありません。

どんな場所で演色性が重要?

  • 衣料品・化粧品売場
  • 美術館・ギャラリー
  • 撮影・映像制作
  • 美容室
  • 料理・飲食空間
  • 色校正・製品検査

色を正確に判断する必要がある場所ほど、照明の演色性と色温度を合わせて確認することが重要です。

まとめ|演色性は「物の色をどう見せるか」の指標

演色性は、照明の下で物体色が基準光源と比べてどの程度忠実に見えるかを表す考え方です。CRI・Raは代表的な評価指標ですが、Raだけで色品質のすべてを説明できるわけではありません。

照明を選ぶときは、色温度と演色性を別々の指標として確認すると、目的に合った光を選びやすくなります。

主な参考資料

RESEARCHER LENS

公開研究から、このテーマを深掘りする

研究者本人の監修ではなく、公開論文・研究資料を色しるべ側で整理した研究環境です。研究条件とサイト側の分析を分けて確認できます。